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1巻 |
かむなぎうた
幼・少年期の闇の中にひそむ無垢とその怖さをモチーフとしたものを収録。 |
2巻 |
ひこばえ
生きもの達の怪を絶妙な色糸に織り上げた作品群を収録。 |
3巻 |
吉備津の釜
物語のもつ本来の力を存分に味わわせてくれる9篇を収録。 |
4巻 |
猫の泉
日影丈吉ならではのエグゾティシズム溢れる11篇を収録。 |
5巻 |
崩壊
小説の終わったまさにそこから本当の謎が姿をあらわす…日影丈吉が多彩な貌を見せた10篇を収録。 |
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<<レビュー>>
日影丈吉は処女作「かむなぎうた」を推理小説として発表して以来、一貫して推理作家としての役割を忠実に演じてきました。
一方、推理小説家という世間向きの仮面を裏切り、精妙なコント作家、金無垢のエクゾティシズムをぎっしり詰め込んだ幻想作家、動植物の楽園に親しく出入りした博物誌家、台湾や近海の離島を舞台にした幻想旅行記作家、さらには筋金入りの荘子研究家としての知られざる素顔をかいまみせました。
没後、この優雅にして華麗、博大な教養に裏打ちされた日影丈吉の世界を、主として短編小説の万華鏡的アンソロジーを通じて展示しようというのが、本選集全5巻の編集意図になります。(編者:種村季弘の言葉より)
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