鷗外が観潮楼に移る前に住んでいた家に、11年後に移り住んだのが夏目漱石です。 漱石がイギリス留学から帰国後の明治36年3月から39年12月までの3年10ヶ月住んだ家がありました。当時東京帝大英文科、第一高等学校講師として教職にあった漱石は、この地で初めて創作の筆をとりました。 その作品「吾輩は猫である」の舞台として”猫の家”と呼ばれ親しまれました。この地で「倫敦塔」「坊ちゃん」「草枕」などの名作を次々に発表し、一躍文壇に名をあらわした漱石文学発祥の地です。 旧居は現在愛知県犬山市の「明治村」移築保存されています。(夏目漱石旧居跡の案内看板より)