一葉の本名は奈津。なつ、夏子とも称しました。 明治5年、東京腑内幸町(現・千代田区内幸町)で生まれ、24年の短い生涯のうち10年あまりを文京区本郷隈で過ごしました。 明治9年4歳から5年間住んだ東京大学赤門前法真寺隣の家(現・文京区本郷5-26-4)で恵まれた幼児期を過ごしました。一葉はこの短かった安定した時代を懐かしみ、”桜木の宿”と呼んでいました。 父の死後 18歳で戸主となった一葉は、明治23年9月菊坂の家(現・文京区本郷4-32)に母と妹3人で移り住みました。菊坂の家は一葉文学発祥の地といえます。 そして明治27年5月作家として短期間に作品を出したのが丸山福山町(現・文京区西片1-17-8)に移り住み、明治29年この地で24年の短い生涯を閉じ、ここが終焉の地となりました。